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【節税へ】なるべく分かりやすく「源泉徴収」と「年末調整」について解説【会社員の方向け】

こんにちは。

今年も残り僅かとなりました。
※この記事を書いているのは2021年12月です。

「年末調整」「源泉徴収」

この時期によく耳にする言葉です。

ちなみに私自身、会社員の頃は

この年末調整・源泉徴収のことを何も理解していませんでした。

その一方で、この2つについて理解できていると節税に繋げることができるようになります。

今回はなるべく分かりやすく、

「年末調整」と「源泉徴収」とは何か、

いったい何の為にする必要があるのかを書いていきたいと思います。

この記事では下記を説明しています。
・「年末調整」と「源泉徴収」について

源泉徴収とは


はじめに「源泉徴収」について解説していきます。

会社員の方であれば、給与明細をご覧頂くと分かりやすいのですが、

毎月の給料から所得税などの税金が天引きされているかと思います。

このように給料から所得税などが天引きされること「源泉徴収」と呼んでいます。

そのため、源泉徴収は毎月発生していることになります。

ではなぜ「源泉徴収」という変わった言い方をするのでしょうか。

それには所得税の仕組みについて理解をする必要があります。

所得税について理解する

所得税とは、個人の所得にかかる税金(国税)です。
※所得 = 収入 − 経費

所得税は国税なので、納付先は税務署であり、1年分をまとめて納付します。

ここで疑問に思った会社員の方もいるのではないでしょうか?

「税務署に所得税を納めた覚えがない」と。

実は、所得税は勤め先の会社が代わりに税務署に納めています。

「源泉徴収」の会社の役割

会社員の方の場合、毎月の給料から所得税が天引き(源泉徴収)されますが、

会社はこの所得税を一時的に預かっている状態になります。

源泉(=給料から)徴収(=預かっている)というイメージ。

会社は、従業員の方から源泉徴収(給料から天引き)した毎月の所得税について、

納めるべき金額のみを年に1度、従業員の代わりに税務署に納めています。

個人事業主やフリーランスの方などの場合

会社に所属していないので、所得税が源泉徴収されることはありません。
しかし、その代わりに自分で所得税を納める金額を計算して年に一度税務署に直接納める必要があります。
これを確定申告といいます。

年末調整とは


続いては「年末調整」について解説していきます。

「源泉徴収」は給料から所得税などを天引きするというものでした。

そして会社は、従業員の方から預かった所得税を再計算して税務署にまとめて納付する訳ですが、

従業員から毎月源泉徴収した1年分の所得税 = 会社が税務署に納める所得税の金額

とはならないのです。

これには「控除」が関係しています。

控除について理解する

控除とは一定の金額を差し引くという意味です。

たくさんありますが、所得税の控除にはこのようなものがあります。

①雑損控除
②医療費控除
③社会保険料控除
④小規模企業共済等掛金控除
⑤生命保険料控除
⑥地震保険料控除
⑦寄附金控除
⑧障害者控除
⑨寡婦控除
⑩ひとり親控除
⑪勤労学生控除
⑫配偶者控除
⑬配偶者特別控除
⑭扶養控除
⑮基礎控除

つまり、この中で自分に該当するものがあれば、

該当したぶんの金額を自分の所得金額から差し引く(控除)することができます。

控除の例

生命保険料を支払った → 生命保険料控除
ふるさと納税で寄付をした → 寄付金控除
iDeCoで積み立てをした → 小規模企業共済等掛金控除 など

この記事では複雑な部分は省略しますが、

この差し引き後(控除後)の所得金額が少なければ少ないほど、翌年支払う(給料から天引きされる)所得税は安くなります。

つまり控除を上手く活用することは、

支払う所得税の金額を抑えること(=節税)に繋がります。

もう一度、年末調整とは

年末調整とは何かという話に戻していきます。

この「控除」による差し引きが加わることで、前に書いたように

従業員から毎月源泉徴収した1年分の所得税 = 会社が税務署に納める所得税の金額

とはならないということがわかります。

そこで会社は、このような処理をします。

『従業員から預かった所得税の金額が、税務署に納めるべき金額より多い場合』

→ 超過した金額の一部を従業員に還付(返還)する。

 

『従業員から預かった所得税の金額が、税務署に納めるべき金額より少ない場合』

→ 不足分を従業員の給料から更に徴収(天引き)する。

この会社側が行う計算と調整のことを、

会社と従業員間での年末調整と呼んでいます。

年末調整の補足

この記事では詳しく触れませんが、年末調整にはそれぞれ会社が
会社全体の給与を税務署に報告したり、
従業員の年収を自治体に報告するなどの業務も含まれています。

そしてこれらの作業を全て含めたものを、本当の意味での「年末調整」と呼んでいます。

年末調整の記入用紙は何のために書く?

会社員の方であれば年末に、

下の画像のような年末調整の記入用紙が会社から渡されるかと思います。

ここまでの説明を踏まえると、

前に記載した「所得控除」に該当するものがあればこの用紙に記載することができます。
※「家族が増えた」「ふるさと納税を行った」など

そしてその控除した金額を自分の所得金額から減らすことができるので、

所得税の還付を受けたり、給料から天引きされる翌年の所得税の金額を減らすことができます。

たとえば、12月の給料が他の月よりも高かったという経験はないでしょうか?

それは、ここまでに記載した「所得税の還付」によるものです。

また、会社は従業員の方から毎月少し多めに所得税を源泉徴収しているので、

年末調整の用紙に書くような控除や変更点が特にない場合でも、

所得税が給料として戻ってくる(還付される)可能性は高いでしょう。
※還付されるタイミングは12月が多いですが、会社によって異なります。

まとめ


私が会社員の頃は、

「年末調整 = 名前を書いてハンコを押せば12月(還付される月)の給料が増えてラッキー」

ぐらいにしか考えていませんでした。

実態は、

「給料が増えてラッキー」ではなくて、

多めに源泉徴収された所得税が戻ってきてるだけなんですよね・・・

たとえば、ふるさと納税に関しても同じようなことが言えて、

寄付金のほぼ全額を所得控除できるという点からも、

とてつもなくお得な制度であることが分かります。

 

このように知らないと損をするような知識は世の中にたくさん溢れています。

学ぶことは大変ですが、きっとそれ以上のものが返ってくるのではないでしょうか。

私はそう思っています。

 

源泉徴収と年末調整の仕組みを理解して、節税につなげていきましょう。

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