生活ファイナンス

【実体験】マルチ商法の体験談と、それについて今思うこと【ネットワークビジネス】

こんにちは。

世間では悪いイメージを持たれがちの

「マルチ商法」

実は私も以前やっていました・・・。

もちろん悪気があった訳ではありません。

今回は過去にマルチ商法をやっていた頃の体験談と、

FP技能士として発信する立場に立った今、

マルチ商法についてどのように考えているのか書いていきたいと思います。

この記事では下記を説明しています。
・マルチ商法の体験談と、それに対する考え方

マルチ商法とは

はじめに、マルチ商法とは何か簡単に書いていきます。

「もう知ってるよ」という方は次の項へ ジャンプ!

マルチ商法とは、

商品やサービスの販売員になって、

それを販売することで利益を得るとともに、

友達などを新たな販売員になるよう勧誘し、

その友達が販売した商品の一部の利益も得ることができる。

これを連鎖的に拡大させていく商法です。

例えばこんな感じになります。

自分が販売員Aさん。友達がBさん。Bさんの友達がCさんだとします。

【Step1】

Aさん(自分)がBさん(友達)を勧誘。Bさん(友達)が新しい販売員になる。

【Step2】

Bさん(友達)が商品を販売する。

 
Bさん(友達)とAさん(自分)が販売利益の一部を得る。


 

【Step3】

Bさん(友達)がCさんBさんの友達)を勧誘。Cさんが新しい販売員になる。

【Step4】

CさんBさんの友達)が商品を販売する。

CさんBさんの友達)とBさん(友達)とAさん(自分)の全員が販売利益の一部を得る。

 

このように、

Aさん以外のBさんCさんが販売した商品でも、

Aさんに利益(売上)の一部が入ります。

これが俗に言う「不労所得」

何もしなくてもお金が入るという仕組みです。

また、マルチ商法は違法ではありません。

マルチ商法を始めた理由

隠さずにすべて話します。

22歳。会社員の頃の話です。

会社の後輩から「面白い話があるんです」と言われ、一緒にファミレスに。

そこでは知らない男の人が待っていました。

ここではその男の人の名前をBOSSとします。

BOSSはいかにもお金を稼いでいそうな、そんな見た目をしていました。

そして3人で話をすることに。

後輩「実は今こんなビジネスをやっていて、簡単に不労所得を得ることができるんです」(マルチ商法のこと)

私「すげー!!」

※この頃の私は金融知識ゼロです。

話をしていると、どうやらこのBOSSという方は、

後輩「アップライン」であることが判明。

アップラインとは

自分が参加しているネットワークビジネスの系列上位にいる先輩会員のこと。

つまり、後輩BOSS(もしくはBOSSの勧誘した販売員)に勧誘されており、

既に販売員になっている状態でした。

後輩は目をキラキラさせながら話してくれました。

後輩「この商品が本当に良くて、これを使えば人生が変わります」

後輩「商品を売れば、BOSSみたいに高級品を身につけられるようになります」

私「すげー!!」(2回目)

完全にカモです。

※この後輩は本当に商品が好きだった(ある意味洗脳されていた?)ようなので、私を騙すという感覚は全くなかったようです。

マルチ商法とネットワークビジネス

さらに話を聞いていると、

この販売方法はどうやらマルチ商法ではなく、

「ネットワークビジネス」と呼ばれるものなのだとか。

「ネットワークビジネス」って言葉だけ見ると少しかっこいい気もしますよね。

実は、マルチ商法とネットワークビジネスは全く同じもので、呼び方が違うだけなのです。

マルチ商法という言葉が世間的に良いイメージを持たれないので、

ネットワークビジネスという言葉を使っているのでしょう。

この頃の私はそれにすら気付いていないので、

「ネットワークビジネスはマルチ商法と違うから大丈夫」

そう考えて、実際にネットワークビジネスをやってみることにしました。

販売員になってから

当時勤めていた会社には何も言わず、

副業のネットワークビジネスがスタートしました。

活動は仕事が終わった後の夜が多かったです。

早速ですが、

ネットワークビジネスは自分が誰かを勧誘し、

自分の「ダウンライン」を増やさなければ不労収入は入ってきません。

ダウンラインとは

自分が参加しているネットワークビジネスの系列下位にいる後輩会員のこと。

まずは実際に商品を自分で購入して使ってみることに。

自分が使用して満足のいく商品でなければ、友達を販売員に勧誘することなんて出来ないですからね。

この会社の販売商品は主にコーヒーマシンや美容サプリでした。

早速コーヒーマシンを購入。

3万円ぐらいしたような気がします。

実際にそのコーヒーマシンでコーヒーを淹れてみると、

確かに美味しい。

また、周りの会員がみんな目を輝かせながら美味しそうにコーヒーを飲んでいるのを見ると、

「楽しいな。もっといろんな人にコーヒーを飲んでほしいな。」

と思うようになりました。

こうして販売員になってから2〜3週間ぐらいの間は、

会員の人達と楽しく夢を語り合いながら、少しずつマルチの沼にハマっていったのです。

マルチ商法を辞めた理由

マルチ商法をはじめて1ヶ月ぐらい経った頃でした。

だいぶ慣れてきたので、実際に勧誘をしてみることに。

まずは仲の良い友達2人を勧誘してみることにしました。

その結果・・・

 

勧誘は失敗。

友達は販売員になってくれませんでした。

 

自分なりに熱意を持って勧誘したつもりでしたが、

思い描いた結果とはなりませんでした。

そこで私のアップラインの方々が、

「みんながみんな販売員になってくれるとは限らないんだから、次また頑張ろう」

と言ってくれました。

嬉しかったですが・・・

悔しかった。

私は落ち込み、その勧誘した友達2人と会うのが気まずくなってしまいました。

正直、今でも申し訳ないという気持ちは残っています。

落ち込んでいるうちに、少しずつこのように考えるようになりました。

「周りの会員の強い熱量に影響を受けすぎているだけなのかもしれない。」

「心の底から、商品が好きな訳ではないのかもしれない。」

そして急激に商品への熱は冷め、

販売員(ネットワークビジネス)を辞めることになりました。

もちろん、この1ヶ月間で「1円」もお金を稼ぐことはできませんでした。

マルチ商法の恐ろしさは「洗脳」にあった

マルチ商法あるあるですが、販売員は洗脳されていることが多いです。

そして多くの販売員は、自分が洗脳されていることに気付いていません。

すみませんが本当に大事なことなので、もう一度書きます。

多くの販売員は、自分が洗脳されていることに気付いていません。

詳しくは割愛しますが、

それほどマルチ商法の上層部は心理テクニックなどを駆使して、

販売員に洗脳をかけてきます。

この洗脳を解くのが非常に難しい。

私は友達の勧誘に失敗したことで自ら洗脳を解くことが出来ましたが、

もしあのとき勧誘に成功していたら、

一体どうなっていたのか。

ここは私の勧誘を断ってくれた友達2人に感謝するしかありません。

ここから借金生活へ

ちなみに、このマルチ商法を辞めたタイミングあたりから

私の消費者金融との戦いがはじまっています。
※この借金はマルチ商法によるものではないです。

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今、マルチ商法について思うこと

この経験から5〜6年が経ち、

現在はFP(ファイナンシャルプランナー)として、

相談に乗る側(逆の立場)になりました。

今、マルチ商法について思うことがあります。

私はマルチ商法を必ずしも「悪」だとは思っていません。

むしろ、その商品が本気で好きなら誇りを持って販売員をやるべきだと思っています。

違法なことをやっている訳ではないのですから。

ただ、少しでも商品に熱意を感じなくなってしまったり、

お金儲けのことが頭にあるようでしたら、

はっきり言って辞めるべきだと思います。

それは勧誘する相手に対しても失礼です。

後悔をしているか

私がマルチ商法をはじめたことで、

幾らかのお金と、2人の友達を失いました。

また、解約時のクーリングオフが上手くいかなかったこともあり、

消費生活センターにもお世話になりました。

もちろん後悔はあります。

でも、この経験から学んだことが多いのも確かです。

現在私は自営業で生計を立てていますが、

「自分でお金を稼ぐ」という発想を持つことが出来たきっかけは、

マルチ商法だったのかもしれません。

そう考えると、経験としては良いものだったと言わざるを得ません。

まとめ

マルチ商法(ネットワークビジネス)は、相当覚悟の強い方でない限りおすすめできません。

本当に友達がいなくなりますし、洗脳にかけられます。

また、既にマルチ商法(ネットワークビジネス)に加入している方で、

迷っていることがあるのであれば、

悩まずに消費生活センターを活用しましょう。

 

営業マンのトークやマルチの勧誘に対して、

イエスマンにならないようにするには、

金融知識を高めることが重要なように感じています。

個人的には「FP3級」の勉強をしておくことで、

だいぶ耐性が付くと思うのでオススメです。

 

マルチ商法と自身の事業の経験から言えることは、

「楽してお金を稼ぐ方法は無い」

ということです。

付け加えると、

「楽してお金を稼ぐには、人を騙すか洗脳するしか無い」

と私は思っています。

もちろん私はそんなことやりませんし、できませんよ。(笑)

そして、人を騙してお金を稼ぐ人には何かしらの反動が来るでしょう。

 

日々をコツコツと積み重ねて、人の役に立てるような仕事ができるよう地道に頑張りたいと思います。

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